主な自治体の民泊開業件数

主な自治体の民泊開業件数

住宅に旅行者らを有償で泊めることを認める住宅宿泊事業法(民泊法)施行から15日で1年を迎えた。観光庁のまとめ(7日時点)では、京都市内で555件と法施行時の25倍に増えており、マンションなど家主不在型が8割を占めている。

 全国の開業件数は1万6319件で、施行時点で届け出が受理されていた件数と比べて7倍に増えた。京都市は施行時22件で、その後、届け出書類の提出は月40件台が続いたが、紅葉や桜の時期を控えた昨秋と今春に月60~70件台に伸びた。現在の開業件数は、昨秋時点で下回っていた名古屋市や東京都墨田区を上回っている。

 京都市内の民泊555件のうち、家主不在型は439件と家主同居型116件の4倍弱となっている。法施行時は不在型の方が少なかったが逆転した。市は条例で、家主不在型を対象に施設から800メートル圏内での管理人駐在を義務づけるルールを課しており、マンションオーナーが同じ棟の1室に住んだり、不動産仲介会社が営業所にスタッフを配置したりして条件をクリアしているという。

 北区の男性(57)は父が所有する賃貸マンション全33室のうち8室を昨夏から民泊で運用し、今春に5室を追加した。「閑散期の2月を除けば稼働率は8~9割。賃貸の3倍の収入があり、訪日客のニーズの高さを感じている」と語る。

 法施行時2千件あるとみられていた違法民泊に関して、市は「40人規模の民泊専門チームで監視・指導態勢を強め、28件に減らした」とする。今年5月末までに市民の通報などで把握した違法民泊疑いの2518件を調査し、2096件を営業中止・撤退させた。394件は宿泊施設ではなかった。

 一方、市の民泊規制を敬遠して急増していた簡易宿所は5月末で3080件に達した。2018年度の新規開業は846件と3年連続で800件を超えたものの、前年を下回った。廃業件数は147件と前年度から倍増し、供給過多による淘汰(とうた)が一定進んでいる。

 京都市域を除く京都府の民泊は41件と法施行時から6倍増、滋賀県は57件と4倍増だった。京都市内とは10倍前後の開きがある。