修理作業が終わったピアノ。専門家による最終調整が行われた(京都府向日市・向日市文化資料館)

修理作業が終わったピアノ。専門家による最終調整が行われた(京都府向日市・向日市文化資料館)

 昭和初期に閑静な住宅街が広がっていた京都府向日市西向日地区で使われ、近年見つかったピアノの修理が終わり、12月1日にお披露目コンサートが開かれる。80年以上前に一帯に響いた音色が令和の時代に復活する。
 ピアノは三木楽器製の「アップライトピアノ」で、1935(昭和10)年ごろに製造されたとみられる。取引のあった河合楽器製作所の創始者・河合小市が直接携わっており、優れた構造と品質を持つ。2014年に市文化資料館(同市寺戸町)に寄贈されたが、一部の弦が切れ、部品が破損しており、演奏できなかった。
 資料館の呼び掛けで集まった市民約30人が、「日本ピアノ調律師協会関西支部」の指導を受けながら7月から修理を始めた。現在では残っていない部品も多く、既存品の加工や代用品の自作で対応した。21日に協会員が作業し、修理が完了した。同館は「まちの歴史に思いをはせながら、ピアノの音色を楽しんでほしい」としている。
 コンサートは、同館で午後2時から。一帯の歴史や修理作業を振り返った後、ピアノの伴奏で、当時の向陽小や乙訓中の校歌を、修理したメンバーと来場者で合唱する。唱歌「赤とんぼ」などの演奏もあるほか、ピアノに触ることもできる。要申し込み。先着60人。無料。同館075(931)1182。