富川橋の損傷箇所などを点検するドローン(大津市大石富川1丁目)

富川橋の損傷箇所などを点検するドローン(大津市大石富川1丁目)

 大津市は22日、橋梁(きょうりょう)の老朽化点検について、ドローンなどを使った検証実験を、同市大石富川1丁目の富川橋で行った。ドローンを使えば、職員が目視できない部分を確認できるほか、費用や作業日数を大幅に削減できるという。市は有効性を確かめ、市内約千カ所の橋の点検での活用を目指す。
 国土交通省が定める「道路橋定期点検要領」が2月に改定され、橋の点検は、従来の近接目視と同等の診断でも可能となり、「ドローン点検」が各地で行われている。同市内の橋は5年に一度の定期点検が行われているが、職員が足場に上って目視で行うため、安全性や作業効率にも課題があった。
 1938年建造の同橋(延長33・2メートル)は、すでに道路・河川課職員が定期点検を済ませているが、この日は、産業用ドローンを開発した民間企業の社員らが点検作業を検証。ドローンは高さ約3メートルの橋脚に接近して、0・1ミリ以上のひび割れを検知して撮影。10・5メートルに伸び、30倍のズーム機能があるロボットカメラも併用し、橋桁のひび割れなどを次々と記録した。今後、画像を解析し、把握していない損傷がないか、チェックする。
 越直美市長は「作業コスト削減と効率性向上を進められるよう、今回の検証データを分析し、来年度以降に活用できるようにしたい」と述べ、岐阜大工学部の羽田野英明研究員(社会基盤工学)が「ロボットを使えば、橋全体の様子を記録できる。経年劣化も検証でき、より適切なインフラの維持管理ができるようになる」と講評した。