甲賀市役所(滋賀県)

甲賀市役所(滋賀県)

 甲賀市選挙管理委員会の幹部職員らが2017年10月の衆院選滋賀4区の開票作業で白票を水増しした事件で、公選法違反(投票増減)の罪に問われた市選管元事務局長で市前総務部長(58)と、同元書記で市前総務部次長(57)=ともに懲戒免職=の判決が17日、大津地裁であった。横井裕美裁判官は前総務部長に懲役1年2月、執行猶予5年(求刑懲役1年2月)、前総務部次長に懲役1年、執行猶予5年(求刑懲役1年)を言い渡した。

 横井裁判官は判決理由で、前総務部長が水増しなどの最終的な意思決定を行い、前総務部次長は補佐する立場だったが止めずに助長したと認め、「選挙の公正を害し、国民の信頼を失墜させた」と指摘。動機を「迅速な開票とつじつま合わせ」とし、「隠ぺいのため複数の違法行為を重ねた」と厳しく非難した。一方、特定候補の当落を意図していないなどを情状として考慮した。

 事件後に市選管が設置した有識者の第三者委が指摘した「4選挙と、台風対応が重なった」という事情について、判決は「違法行為しか選択肢がなかったとはいえない」とした。

 判決によると、17年10月22、23日、同市甲南情報交流センターで衆院選の開票作業中、投票総数と投票者数の食い違いのつじつまを合わせるため、白票約400票を水増しし、前総務課長=同罪で罰金50万円の略式命令=と共謀、見つかった未集計の投票済み投票用紙約400票を廃棄するため持ち帰った、とした。

 甲賀市の岩永裕貴市長は「市民の信頼を一日でも早く回復できるよう、引き続き全職員が一丸となって取り組んでいく」とのコメントを出した。元職員2人に対しては「判決を重く受け止め、今後、市民としてそれぞれの立場で社会や地域に貢献していただきたい」とした。