廃棄処分されるニット製品から、新たに作ったセーターやマフラーを手にする「shoichi」の山本さん(左)と同社デザイナーの出口雅一さん=大阪市中央区

廃棄処分されるニット製品から、新たに作ったセーターやマフラーを手にする「shoichi」の山本さん(左)と同社デザイナーの出口雅一さん=大阪市中央区

 通常なら廃棄されるウール製品を原毛に戻してウール糸を作り、新たにセーターやマフラーにするというニットのリサイクルプロジェクトを、関西や東京などで事業を進める在庫処分業「shoichi」(大阪市中央区)が始めた。人や社会、環境に配慮したエシカル(倫理的・道徳的)消費への「関心を高めたい」としている。

 同社は、衣服メーカーなどから売れ残りの服を買い取り、自社の店やネットで販売している。在庫処分の依頼は年々増えており、現在は年間1千万点の衣類を扱っているという。
 最高経営責任者(CEO)の山本昌一さん(41)「服のリサイクルといえば、(雑巾の)ウエスにする、中古品としての販売、焼却などの処分の三つと思っていた。でも資源リサイクルがあると知り、感動した」といい、ニットのリサイクルも始めた。
 製品として仕上げるのは、マフラー、セーター、ワンピースなど5品目。縫い糸、洗濯ラベルなどもリサイクル素材にした。日本のものづくりの現場を支えようと、不要になったウールを原毛に戻す「反毛(はんもう)」を愛知県の工場に依頼するなど国産にもこだわった。色はグレーと黒の2種類で、グレーは環境負荷を考えて染めていない。ジェンダーフリーも考慮し、セーターは男女とも着られるデザインにした。
 プロジェクトの支援を募るクラウドファンディングをしたところ、48時間で目標額に達成するなど共感が広がっている。山本さんは「今後もエシカルプロジェクトを広げたい」と話している。