亡くなったラッパーを描いた作品を前にして話す新井さん(京都府宇治田原町・正寿院)

亡くなったラッパーを描いた作品を前にして話す新井さん(京都府宇治田原町・正寿院)

「風鈴寺」とも呼ばれる正寿院(2022年6月)

「風鈴寺」とも呼ばれる正寿院(2022年6月)

 「風鈴寺」として有名な京都府宇治田原町の正寿院で、壁画に力を入れる地元アーティストが初の個展「存在するということは素晴らしい展」を開いている。米プロバスケットボールNBAの選手を自宅の壁に描いたことをきっかけに交流サイト(SNS)で人気を集め、海外進出を目標とした第一歩を地元で踏み出した。

 宇治田原町に住む新井辰弥さん(35)で、デッサンや抽象画、デザインした服など約30点を展示する。デッサンを教わった人の言葉をきっかけに、物質や人が存在することの尊さや、意味についてイメージした作品という。

 新井さんは京都精華大(京都市)で洋画を専攻し、卒業後は鉄工所で働くかたわら、イラストやデザインの仕事に取り組んでいる。

 転機は2年前、亡くなったNBA選手を2階建ての自宅の壁に描いた。この作品が選手を追悼するSNSで取り上げられ、世界中のアーティストとつながったという。その後、町内にある店舗のシャッターなどに壁画を描くようになった。

 初個展は地元にこだわった。新井さんは「自分を知ってくれている人に見てもらって、スタートを切りたかった。将来、必ず米国で壁画を描きます」と熱っぽく語った。

 展示は16日まで。午前9時~午後4時。正寿院の拝観料が必要。