男子の試合会場で、日星高レスリング部の三村監督と意気込みを確認する水谷さん(右)=京都府京丹後市・網野高

男子の試合会場で、日星高レスリング部の三村監督と意気込みを確認する水谷さん(右)=京都府京丹後市・網野高

 看護師を目指す女子高校生レスラーが今月、高校最後となる大会で初勝利に挑む。看護の実習とレスリング部の練習を両立し、思い描く将来は「人の痛みが分かる看護師」。21日から滋賀県栗東市で始まる全国高校総体近畿地区予選の女子47キロ級に出場する。

 京都府舞鶴市の日星高3年水谷瑞月さん(18)。幼い頃、食べ物を喉に詰まらせた高齢者の救助現場に遭遇し、命を救う仕事に憧れを抱いたという。実家のある京都市上京区の嘉楽中を卒業後、同高の看護科へ進んだ。

 中学時代は柔道で府内3位の実績を持つ。格闘技経験を買われ、五輪メダリストを育てた三村和人・同高レスリング部監督に誘われた。ルールも全く知らなかったが「吉田沙保里さんは有名。面白そうだし、やってみようかな」と始めた。

 女子部員は1人。国家資格の取得を目指す看護科で、勉強との両立は想像以上に厳しかった。授業や実習、事前準備などに追われる日々。課題のリポート作成で睡眠が十分に取れず、レスリングの練習で力を発揮できないことがもどかしかった。寮生活で布団に入ると、誰にも気づかれないように泣いた。

 レスリングの試合ではこれまで、国際大会に出場するような強豪選手との対戦が多く、勝利が遠かった。結果に恵まれなくても、部活動を続けてきたことを誇りに思う。「勝つことは大きな目標だけど、それまでに自分がどれだけ頑張れるかを大切にしたい」と節目の舞台へ意気込む。