台風21号による倒木で損傷した十七烈士の墓(2018年9月)

台風21号による倒木で損傷した十七烈士の墓(2018年9月)

 昨年9月の台風21号で被害を受けた京都府大山崎町の天王山にある歴史的遺産「十七烈士の墓」がこのほど、修復工事を終えた。ボランティアたちの協力で墓周辺の倒木を撤去し、同町の住民らでつくる団体「天王山勤皇十七烈士顕彰会」が修復に向けた寄付を募り、約9カ月ぶりに元の姿を取り戻した。

 十七烈士の墓は、幕末の禁門の変(1864年)で敗走し、天王山で自決した尊王攘夷派の志士17人を祭っている。この中には、福岡・久留米にある水天宮の宮司だった真木和泉守も眠っている。昨秋の台風では、墓周辺の木が大量に倒れた。墓の石柱も不安定な状態のままで、墓を囲む石の垣根も一部が崩れた。

 志士の功績や墓の歴史を後世に伝える取り組みを進めている同会は、今春から本格的な修復活動に着手。4月の倒木の運搬作業には会員とボランティアの計22人が参加した。併せて呼び掛けていた寄付は修復に必要としていた目標の約100万円に上った。

 修復は5月中旬から約半月にわたって行われた。石の垣根とともに、傾きやぐらつきのあった17人の墓を固定した。手水舎(ちょうずや)と、墓に隣接する休憩所の屋根も補修した。

 同会事務局長の中田貞之さん(71)は「ボランティアの人たちに大変感謝している。これからも歴史ある場所を、より多くの人に訪れてほしい」と笑顔で話していた。