老人ホームで暮らしながら、友禅染の技法も応用して仏像を描く稲垣さん(京都市中京区・オプトギャラリー)

老人ホームで暮らしながら、友禅染の技法も応用して仏像を描く稲垣さん(京都市中京区・オプトギャラリー)

 京友禅の技法を生かして仏像を描く稲垣智司さん(86)=京都市北区=の個展「仏師 運慶の祈り」が21日、中京区寺町通御池下ルのオプトギャラリーで始まった。国宝の仏像などを独自の感性で描いた力作40点が並ぶ。23日まで。

 稲垣さんは京友禅の製作に約50年携わり、現在は当時の経験を生かしつつ老人ホームで絵の創作に打ち込んでいる。今回は、2年前に運慶の仏像に魅了されて以降、図録を参考に描き続けてきた作品を展示した。

 京友禅にも使われる江戸小紋を背景に無着菩薩立像(興福寺)を描いた絵や、立体感やぼかしの技法を取り入れた作品が並ぶ。稲垣さんは「老人ホームは老いや死に向き合う場所。一日一日を大切に、『終活』の一部という思いで仏像を描いています」とほほえむ。午前11時~午後6時。無料。