精算済みの商品を、持参したエコバッグに詰め替える男性(亀岡市荒塚町・スーパーマツモト荒塚店)

精算済みの商品を、持参したエコバッグに詰め替える男性(亀岡市荒塚町・スーパーマツモト荒塚店)

 京都府亀岡市内のスーパーで今夏から、ほぼ全ての店舗でレジ袋が有料化される見通しとなった。全国初のプラスチック製レジ袋禁止条例制定を目指す市が「禁止への前段階」として要請し、スーパー各社が応じた形だ。ただ買い物客からは賛否の声が聞こえ、有料化に応じたスーパー側も禁止に対しては温度差が表面化した。

 5月29日に行われた有料化協定の締結式。出席した各社幹部は「環境先進都市を目指す市の方針に賛同した」と異口同音に語った。6年前にも府が有料化を求めたが、実施しているのはイオン亀岡店、西友亀岡店にとどまる。

 今回、なぜ多くのスーパーが有料化に踏み切るのか。京都市内で有料化店が増えたことに加え、禁止条例制定の方針が全国の注目を浴び、亀岡市が強い姿勢で要請したことも背景にある。スーパー担当者は「表だって反対できない雰囲気になった」と打ち明けた。

 ただ、協定には課題も残る。市は大袋5円という統一価格を設ける予定だったが、一部スーパーが異論を唱え、各社判断に委ねられた。今後、市は小売店などにも有料化を求める方針で、値下げ競争が起これば小規模店の経営に影響が出る。またフレッシュバザール亀岡店を運営する「さとう」(福知山市)は「客に有料化の理解が得られていない。亀岡以外の店舗との整合性もとれない」として無料配布を続けるなど足並みはそろわなかった。

 買い物客の反応を聞いた。村上恵美子さん(66)=保津町=は「バッグを持参しているので影響はない。プラごみ削減につながる」、市内に住む大植隆朗さん(77)は「バッグを忘れたら、買い物を控えるかも。袋代は誰の利益になるのか」と意見が割れた。現在、バッグ持参者に行っている値引きサービスを有料化と同時に廃止する店もあり、バッグ持参者からも不満が出る可能性がある。

 市は本年度中に全760店舗で有料化を実施し、来年夏には禁止条例の施行を目指すが、有料化に合意したスーパーの間でも条例への評価は分かれる。

 「持参率100%が最終目標」(イオンリテール)、「亀岡でレジ袋の代替策が成功すればモデルケースになる」(ハートフレンド)と前向きな社もあったが、マツモトの松本隆文社長は「レジ袋をゼロにした時、どう対応するか。答えが出ていない」と戸惑い、亀岡ショッピングセンターの山内啓史専務理事も「大きなハードルがある。禁止にはじっくりと時間を掛けて議論すべき」と、くぎを刺した。