オルゴールを操って楽しむ児童たち。スペース不足に悩む羽束師児童館が礼拝室を借り受けた(京都市伏見区・京都南チャペル)

オルゴールを操って楽しむ児童たち。スペース不足に悩む羽束師児童館が礼拝室を借り受けた(京都市伏見区・京都南チャペル)

 羽束師児童館(京都市伏見区羽束師志水町)は施設不足を補うため、近くのキリスト教会「京都南チャペル」の礼拝室を借り受けて、学童保育のスペースに使い始めた。施設の狭さに悩む児童館は多いが、民間の施設を使うケースは珍しいといい「最適の場所を見つけることができて、本当にありがたい」としている。

 礼拝室(約40平方メートル)の利用は5月の大型連休明けから始めた。同チャペルは行事のある時を除き、児童館側に貸し出す。児童たちは室内に机を並べて静かに自習し、将棋やカードゲームなどを楽しんでいる。

 同児童館には現在、羽束師小の155人が学童保育に登録している。しかし、利用できるスペースは3室、計198平方メートルしかなく、常に混雑した状態が続いていた。昨夏の酷暑では室内と屋外で遊ぶ児童を15分ごとに交代させて対応したが、子どもが安心して過ごせる十分な場所の必要性を痛感し、活動場所の確保に本腰を入れた。

 多くの児童館では、学校側に空き教室の利用を求めることが多いが、同児童館は羽束師小と離れた場所にあることから、近隣の施設向かいにあるチャペルに協力を求め、今春、覚書を交わした。

 17日には初めて「感謝の会」を開いた。児童館側がさまざまなオルゴールを用意し、礼拝室に響く澄んだ音色に、児童たちが耳を傾けた。羽束師小3年平田萌衣(めい)さんは「静かな場所で本を読んだり、勉強したり、大切に使わせてもらいたい」とチャペルにお礼を述べた。

 藤田彰館長は「地域全体で子どもたちを育むという、児童館の理念を具現化した取り組みになれば」と喜ぶ。チャペルは「お隣さんが困っているなら、自分たちができることは何かと考えた。いい時間を過ごしてほしい」としている。