屋外喫煙所の灰皿に張り出された「廃止」の貼り紙。市民の通行も多い(京都府城陽市役所)

屋外喫煙所の灰皿に張り出された「廃止」の貼り紙。市民の通行も多い(京都府城陽市役所)

 健康増進法の改正で、行政機関の庁舎や病院、学校などの敷地内が7月1日から「原則禁煙」となる。山城地域の市町村の多くが、庁舎敷地内の喫煙場所を減らしたり、全面禁煙にしたりする。庁舎以外の施設を敷地内全面禁煙にする自治体もある。受動喫煙の防止に向けた取り組みが加速する。

 「健康増進法の改正に基づき、当該喫煙場所は、令和元年6月30日をもって廃止といたします」。城陽市が市庁舎の正面玄関と駐車場の間に設けている屋外の喫煙所に市が貼り紙を出し、来庁者に注意を促している。

 法改正後も、施設利用者が通常立ち入らない場所であれば屋外喫煙所の設置を認めているが、市は来庁者の通行が多いこの場所を適法ではないと判断した。喫煙する来庁者には本館屋上を案内する。もう1カ所の屋外喫煙所も残すが、市総務情報管理課は「まずは法を順守する形で始め、市民から意見があれば検討したい」と、さらなる喫煙所縮小にも含みを持たせる。

 宇治市役所では、職員が喫煙できる休憩室が屋内に3カ所あるが、すべて禁煙となる。市管財課によると、過去には、休憩室近くの部屋で勤務する職員から「窓を開けると煙が入ってくる」との苦情もあった。来庁者向けの屋外喫煙所は、庁舎本館と西館を結ぶ通路脇にある1カ所を廃止し、3カ所は残す方針。同課は「市民の利用があり、すぐに全てなくすのは難しい。法の範囲内で対応する」と説明する。

 精華町は、役場庁舎北側にあるプレハブの喫煙所を廃止し、庁舎西側に屋外喫煙所を設ける予定だ。八幡市は4カ所の来庁者向け喫煙所を庁舎東側の1カ所に集約する。京田辺市は庁舎玄関横にあるプレハブの喫煙所周辺の通路を封鎖し、喫煙しない来庁者に煙が及ばないよう配慮する。

 久御山町や笠置町、南山城村は、役場庁舎敷地内の全面禁煙に踏み切る。既に実行している宇治田原町や井手町と合わせ、全面禁煙は5町村となる。

 6カ所の屋外喫煙所を全て廃止する久御山町は庁舎に注意文を掲示して、来庁者や職員らに周知を図っている。町行財政課は「町民や職員から反対はない。望まない受動喫煙の防止を喫煙者にも理解してもらいたい」とする。

 庁舎以外の施設を全面禁煙にする動きもある。城陽市は、文化パルク城陽内にある寺田を除く市内5カ所のコミュニティセンターで屋外喫煙所を廃止する。庁舎や病院などと同じ「原則禁煙」規定が本来は適用されないが、城陽市市民活動支援課は「高齢者や子どもの利用が多いため、庁舎に準じて対応していく」と理解を求める。