京都府警本部

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 京都府警の警察官が高齢男性宅を訪れ、現金1180万円をだまし取ったとされる事件で、山科署地域課巡査長の男(38)が詐欺容疑で逮捕される直前、被害者の男性(78)と接触し、示談を持ち掛けていたことが26日、捜査関係者への取材で分かった。男性は要求に応じなかったという。府警は、容疑者が事件化されるのを恐れ、男性と示談交渉した可能性もあるとみて、経緯を捜査している。

 容疑者は伏見署地域課に在籍していた昨年11月、京都市伏見区で1人暮らしをする男性の自宅を訪れ、「現金を預かって保管する」とうそを言い、2回に分けて現金計1180万円を詐取したとして、今月15日に逮捕された。

 捜査関係者によると、容疑者は逮捕直前の今月上旬、男性と面会し、「お金を返すので許してほしい。示談したい」などと伝えた。しかし、高橋容疑者に弁済能力はなく、男性も求めに応じなかったため、示談は成立しなかった。府警は、容疑者が何らかの理由で捜査の動きを察知し、男性に働き掛けた可能性があるとみている。

 事件を巡っては、昨年11月8日に男性が金融機関で高額の現金を引き出そうとしたため、金融機関から府警に「特殊詐欺被害の可能性がある」との緊急通報が寄せられた。容疑者は通報への対応で金融機関に出向き、男性に警察官の身分を示した上、出金理由や資産情報を確認。その後、男性宅を訪れて「犯罪に関わるお金の可能性があるので、捜査する」などとうそを言い、現金を受け取ったとみられるという。

 捜査関係者によると、容疑者は逮捕当初、「金を借りただけで、だましたつもりはない」と否認していたが、現在は「最初からだまし取るつもりだった」と容疑を認める供述をしているという。