源氏香図の「葵」を透かし文様で掘り込んだ「葵紋菓子鉢」(京都府宇治市・源氏物語ミュージアム)

源氏香図の「葵」を透かし文様で掘り込んだ「葵紋菓子鉢」(京都府宇治市・源氏物語ミュージアム)

 宇治市宇治の源氏物語ミュージアムで21日、「源氏香図」と呼ばれる文様に関する特別企画展が始まった。江戸初期に考案された香の遊びで使われた図だが、その後さまざまなデザインに使われており、展示ではこうした歴史もたどっている。

 ミュージアム開館20周年の記念展示。源氏香は五つの香をかぎ分ける遊びで、たかれた香を5本の縦線に表し、同じ種類を横線で結ぶ。52パターンあり、全54帖ある源氏物語のうち「桐壺」「夢浮橋」を除いた巻の名が文様に付けられている。

 会場には132点が並ぶ。源氏物語の各巻を表す挿絵とその巻名の源氏香図が1ページごとにまとめられた江戸中期の「源氏香図帖」、源氏香図の「葵(あおい)」が透かし文様で掘り込まれた明治期の「葵紋菓子鉢」、カルタの箱に複数の源氏香図のデザインが施された19世紀の「扇面源氏香図蒔絵(まきえ)絵入百人一首カルタ箱」などが目を引く。

 また、源氏香図が、JR京都駅通路や宇治橋欄干などのデザインに使われていることを映像で紹介する。

 午前9時~後5時。要観覧料。来年3月24日までで、月曜と12月28日~1月1日は休館。途中、展示替えがある。2月16日午後2時から、展示に協力した香老舗松栄堂の畑正高社長が「源氏物語と香」と題して講演する。1月末までに郵送で要予約。