大津地裁

大津地裁

 滋賀県草津市の農業用排水路などで昨年8月に男性の切断遺体が見つかった事件で、殺人罪や死体遺棄罪などに問われた焼き肉店経営杠(ゆずりは)共芳被告(69)の裁判員裁判の論告求刑公判が27日、大津地裁(今井輝幸裁判長)で開かれた。検察側は懲役28年を求刑、弁護側は無罪を主張し、結審した。判決は12月6日。


 検察側は論告で、「男性は昨年8月6日に杠被告の店舗で飲食して以降、生存が確認されていない」と指摘。被告の車から遺体から付いたとみられる血痕が検出され、被告の車と似た車が遺体発見現場付近を走行していたことなどを根拠に、「被告が殺害し、店舗で遺体を切断して運搬したことを強く推認させる」と主張。杠被告は、男性の生前から複数の知人に「(男性は)出身地に帰る」とうそを伝えていたなどとして、「隠蔽(いんぺい)の準備行為をし、殺意に基づく計画的犯行だ」と述べた。
 弁護側は、杠被告は男性の死亡を逮捕当日まで知らず、トラブルもなかった、と説明。男性の死因は不詳で、捜査側による血痕の鑑定手法も実用例が少なく信用性がないとし、「被告を犯人と断定できる証拠はない」と訴えた。
 起訴状では、昨年8月6~9日ごろ、守山市の自宅兼店舗か周辺で、知人の無職中川直(すなお)さん=当時(69)=を何らかの方法で殺害。遺体を切断して、草津市の農業用排水路に捨てるなどした、としている。