観光客らで混雑する京都市バス(京都市下京区の京都駅前バスターミナル)

観光客らで混雑する京都市バス(京都市下京区の京都駅前バスターミナル)

 京都市交通局は、2018年度の市営地下鉄と市バスを合わせた1日当たり乗客数が前年度比0・7%増の76万1千人だったと発表した。過去最多を更新したものの、近年の増加ペースは鈍く、厳しい経営状況から脱却するためには、さらなる増客に向けた取り組みが必要となる。

 市バスは36万4千人で1・0%減と、9年ぶりに前年度を下回った。地下鉄は39万7千人で2・4%増だった。

 市交通局によると、昨年は台風21号など災害が多発したことに加え、市バスの混雑対策として市バス1日券の値上げと地下鉄・バスの共通1日券の値下げを実施した結果、市バスから地下鉄への乗客の誘導につながったという。

 半面、定期券利用者数は好調に推移しており、市バスは4・0%増、地下鉄は4・3%増だった。中でも通勤定期はいずれも5%台と高い伸び率を示している。担当者は「定期利用は右肩上がりが続いており、車から公共交通への転換を図るという意味でもさらに伸ばしていきたい」と意気込む。

 ただ、定期利用は乗客全体の3割とシェアは高くなく、定期外利用は観光客の増減など不確定要素に左右される側面もある。市バスは慢性的な運転手不足で車両数を増やすことができず、観光客の増加に伴う車内混雑といった課題に向き合いながら、どう増客を図るかが課題だ。市交通局は「地下鉄、市バスとも経営は苦しいが、(19年度から10年間の)経営ビジョンにのっとって増収・増客対策を進めたい」としている。