復元新調された木賊山の前掛(右)。左は昨年まで巡行で用いていた前掛=27日午後1時12分、京都市下京区

復元新調された木賊山の前掛(右)。左は昨年まで巡行で用いていた前掛=27日午後1時12分、京都市下京区

 祇園祭の木賊(とくさ)山保存会(京都市下京区仏光寺通西洞院西入ル)は27日、復元新調した前掛「金地唐人市場(きんじとうじんいちば)交流図」を披露した。中国の文人たちの交流を描いた刺しゅう作品で、生き生きとした場面が色鮮やかによみがえった。

 昨年の巡行まで用いていた前掛は江戸時代後期の作とされる。制作から約200年を経て刺しゅう糸が劣化し色あせも目立ち、2016年から新調を進めてきた。刺しゅう糸が細く、1本1本の糸の凹凸が大きいため表面を滑らかに整える際に高度な技術が求められるといい、完成まで3年を要した。

 文人たちが掛け軸を鑑賞したり書をたしなんだりしている場面で、新たな色は生地の裏面に残る昔の色を参考にしながら決めた。金糸をふんだんに使い、緑の部分にはクジャクの羽を糸と一緒により合わせるなど約50色を使用。真新しい前掛を前にした吉村拓哉理事長は「町内の皆さんの長年の思いがかなった。これほどまでの作品に仕上げていただけて感激だ」と話した。