最高路線価の対前年上昇率が全国2位となった南座前の通り(京都市東山区四条通大和大路西入ル)

最高路線価の対前年上昇率が全国2位となった南座前の通り(京都市東山区四条通大和大路西入ル)

 大阪国税局が1日発表した京都府内の路線価(1月1日時点)は、訪日観光客の増加を受けたホテルの急増などを背景に、京都市内全7税務署の最高路線価が上昇し、うち6税務署は2桁の上昇率だった。一方、高齢化や人口減少が進む府北部は横ばいや下落となり、明暗が分かれた。

 府内の標準宅地評価額の対前年変動率は5年連続のプラスとなる3・1%で、沖縄や東京などに次ぐ全国5位の上昇率だった。

 最高路線価の上昇率は、東山が43・5%と府内トップで、全国でも2位。府内2位は左京の30・2%、次いで下京の20%となる。伏見の4・9%以外は京都市内は全て二桁の上昇率で、上京、中京、下京の3税務署はいずれも20%近く伸びた。府内トップだった下京の最高路線価570万円は全国20位となる。

 京都市内の地価上昇は活発なホテル建設がけん引している。中心部では、駅や大通り周辺の一定規模の土地の多くがホテルとなっている。不動産鑑定を手掛ける一信社(中京区)の百合口賢次社長は「まとまった好適地は減り、以前では考えられない小規模な土地にもホテルが進出している。ホテル需要につられて全体が底上げされている」と指摘する。

 また、ホテルの供給が需要を上回りつつあるとの予測もある。高い地価の維持に疑問が呈され、どこまで下がるかが業界の関心事で、既にホテルに適さない土地は実態に合わせて価格が落ち着きつつあるという。現在は、中高年層の周辺部からの都心回帰や京都にセカンドハウスを求める動きがある。今後はマンション需要が地価を下支えするとみる百合口社長は「マンション用地に適した価格まで下がり、マンション需要が一巡した後はオフィス需要が来るのではないか」と予想する。

 訪日観光客の影響が少ない府北部は下落傾向が目立ち、峰山が3年ぶりに横ばいから下落に転じたほか、園部は4年連続の下落となり、人口減少や高齢化の影響が表れている。