仕事関係のメールは不意にやってくる。帰宅後であろうと、休日であろうと。連絡されて助かる場合もあるが、公私の時間が区分しにくい▼勤務時間外のメール対応は業務に当たらないと考えるか、これも仕事のうちと割り切るか。ある民間調査では、半数近くが「対応したくないが現実にはやむなし」と答えていた▼休みの期間に勤務先からの連絡に応じなくてよいとする「つながらない権利」が注目されている。休暇中に会社からのメールや電話を完全に絶つルールを設けた企業もある。フランスでは、この権利を労使で協議することが義務づけられた▼大人たちがそうした「働き方改革」を模索する一方で、つながっていないことを不安がる子どもたちは少なくないようだ。会員制交流サイト(SNS)への素早い反応に敏感になっているという▼内閣府の10~17歳への調査では、ネット上で友人などとのコミュニケーションに費やす時間は1日平均52分。中高生に限ればもっと多かろう。入浴とトイレ以外はスマートフォンにかじりついている「重症者」もいるとか▼栃木県で保護された大阪市の小学6年女児の事件も、発端はSNSだった。誰とでも話せる環境がかえって人間関係を縛り、時に犯罪を誘う。子どもたちの「つながり方改革」も考えたい。