酒米やこうじなどを混ぜた「もろみ」の発酵が進むタンク(城陽市奈島・城陽酒造)

酒米やこうじなどを混ぜた「もろみ」の発酵が進むタンク(城陽市奈島・城陽酒造)

 京都府山城地域で唯一の造り酒屋「城陽酒造」(京都府城陽市奈島)で、新酒の搾りが始まっている。蒸した酒米に水とこうじ、酵母を入れたタンクでは、発酵で出る炭酸ガスの泡がぷつぷつとはじけ、蔵には独特の甘い香りが漂う。搾った原酒は順次瓶詰めされ、出荷されている。

 酒米は府内産の「五百万石」や「祝」。今季は、例年並みの10月24日に米の初蒸し、今月20日に初搾りを迎えた。国内販売のほか海外輸出が好調なため、米は昨季に比べ7%ほど多い約65トンを仕入れ、生産量も同程度増やして一升瓶約4万8千本分を見込む。仕込みは来年2月下旬、搾りは3月中旬まで続く。

 杜(とう)氏(じ)の古川与志次さん(69)や蔵人らが午前4時すぎから、米を蒸す作業やタンクをかき混ぜる「櫂(かい)入れ」、搾った酒の瓶詰めを進めている。古川さんは「夏の暑さと秋の長雨で米の粒は小さいが、良い酒に仕上げたい」と話す。