実物の牛肉の代わりに、肉の写真が並ぶ店頭(滋賀県近江八幡市・肉のあさの)

実物の牛肉の代わりに、肉の写真が並ぶ店頭(滋賀県近江八幡市・肉のあさの)

 まだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」の削減に、滋賀県近江八幡市の精肉店が積極的に取り組み、顧客の支持を得ている。店頭に牛肉の代わりに肉の写真を置いたり、賞味期限が近い加工品を値下げしてインターネット上で購買を呼び掛けたりと工夫している。

 同市上野町の「肉のあさの」。10月に食品ロス削減推進法が施行され、期限切れや売れ残りを減らす動きが広がる中、県の「三方よし‼でフードエコ・プロジェクト」の推奨店として独自に二つの取り組みを進めている。
 一つは牛肉をスライスせず、塊のまま店内の冷蔵庫に保存すること。精肉店の多くはスライス肉を店頭に並べるが、同店では代わりに実物大の写真を置き、客の注文に合わせてカットする。
 同店によると、スライス肉は時間がたつにつれて色が黒くなり、購買意欲が下がる側面がある。塊で保存することで在庫管理もしやすく、発注過多を防げるほか、2~3日ほど消費期限が長くなるという。
 もう一つは、賞味期限が近いハンバーグなどの加工品を値引きし、SNS(会員制交流サイト)上で販売する取り組み。店頭でできるだけ新鮮なうちに売り切るよう努めつつ、期限切れで廃棄する品を減らし、従業員と消費者の双方に「食品ロスはもったいない」との意識を定着させていきたいという。
 営業部課長の男性(34)は「今後も肉の脂から肥料を作るなど、さまざまな形で貢献したい」と意気込む。