巣の近くの枝で外敵を警戒するアオバズクの親鳥(京都市上京区、京都御苑)

巣の近くの枝で外敵を警戒するアオバズクの親鳥(京都市上京区、京都御苑)

 フクロウの仲間で京都府で準絶滅危惧種に指定されているアオバズクが、京都市上京区の京都御苑で子育てしている。巣の周辺で見張り番をする親の姿を、愛鳥家らが静かに見守っている。

 アオバズクはフィリピンなど南方方面から、若葉が鮮やかな時期に日本へ飛来することから名付けられた。京都御苑にも例年飛来してペアを組んだ雌雄が巨木の洞に営巣する。昨年は台風で樹木が大きな被害を受けたため、生息環境の変化で飛来や営巣が心配されていた。

 野鳥の愛好家らによると、今年は少なくとも3組のペアが5月中旬に確認され、同下旬から雌は巣にこもって卵を抱き始めた。今月中旬にはヒナが巣立つとみられる。この間、雄は夜に虫や小動物を採取し、昼は近くの枝にとまって外敵を警戒している。熱心な人たちが連日のように離れた位置で静かに望遠鏡や撮影機材を構え、生態を見守っている。

 環境省京都御苑管理事務所によると、ヒナが巣立つまでの親鳥は特に神経質になっているという。「近くで声高に話したり急な動作を控えるなど刺激しないよう配慮してほしい」と協力を呼び掛けている。

 京都御苑は都市の中心部で豊かな自然環境が保たれた国民公園として環境省が管理している。御苑の代表的な生き物として、苑内の閑院宮邸跡ではアオバズクの生態を常設展示で紹介している。