みなみ会館は僕たちにとってとても大事な場所だ。New Neighborsというイベントがなければ今のHomecomingsはないし、みなみ会館がなかったら、ささやかな思いつきはイベントにならなかっただろう。

 みなみ会館が一時閉館する前、「Songbirds」のMVを撮影させてもらった。「歌にすれば忘れないでおけるだろうか」と歌うこの曲のなかにスクリーンやえんじ色の椅子や映写機の光や壁を全部閉じ込めておきたかったのだ。

 上映が終わった深夜の映画館には幽霊がふらふら散歩しているような不思議な空気があって、撮影中はずっとワクワクした気分だった。そんな雰囲気を閉じ込めたカットもいくつかあって、扉が勝手に開いて僕たちがいなくなる最後のカットがとても好きだ。

 新しくなったスクリーンの前で僕たちは「トーチ・ソング」という新曲を演奏した。悲しいあの事件のことを、青い鳥たちのことを、線で詩を詠む人たちのことを、灯りを怖がらなくていいということを込めた歌だ。この歌がこれからどんな形になるかわからないけど、初めて演奏する場所はどうしてもみなみ会館であってほしかったのだ。