COCON烏丸の外観写真を紹介し、思い出を語る隈研吾さん(京都市下京区・京都経済センター)

COCON烏丸の外観写真を紹介し、思い出を語る隈研吾さん(京都市下京区・京都経済センター)

 京都市下京区烏丸通四条下ルの複合ビル「COCON烏丸」の開業15周年を記念したトークイベントがこのほど、近くの京都経済センターで開かれた。前身は昭和初期に建てられ、名建築と言われた旧京都丸紅ビルで、改修を手掛けた世界的建築家の隈研吾さんが再生秘話を紹介した。

 隈さんは冒頭、「京都での最初のプロジェクトで思い出深い」と切り出した。床の材木に日本産ではなく東南アジア産が使われていたことを知り、「昭和初期に輸入しており歴史の面白いところが見えた。その時代をしのんでそのまま使った」と語った。
 歴史ある建物の改修では「こちらのエゴが出過ぎると建物とけんかする。なるべく単純なアイデアでシンプルにいくのがこつ」と指摘。立派な天井の梁(はり)にも手を加えず、誰もが見えるように露出させたと振り返った。
 京都造形芸術大の小山薫堂副学長との対談では、新国立競技場などの設計に触れて「使ったことのない材料やアイデアを大切にしている」と明かした。
 旧京都丸紅ビルは、戦後まもなく進駐軍に接収された。1952年に返還されるまで、GHQの師団司令部になった。