子どもたちに読書を習慣付けてもらおうと、県教育委員会が作成したおすすめの本の紹介ポスター(大津市・県庁)

子どもたちに読書を習慣付けてもらおうと、県教育委員会が作成したおすすめの本の紹介ポスター(大津市・県庁)

 1カ月に本を1冊も読まない「不読」の割合が、滋賀県内で年齢が上がるにつれて増える傾向にあることが、児童や生徒を対象にした県教育委員会の調査で分かった。高校生はこの10年間、4割以上が不読という。スマートフォンの普及などが原因とみられ、県教委は読書に親しみやすい環境づくりを目指し、学校図書室に本の置き方を助言する支援員を派遣するなどさまざまな対策を講じている。

 県内の公立と私立学校の小学4年~高校3年と、特別支援学校を対象に、5月の1カ月間に読んだ本(電子書籍は含む。教科書やマンガ、雑誌などを除く)の冊数を調べた。
 不読率は小学生が最も低く3・5%。中学生は11・3%、高校生は42・3%で、進学するごとに高まった。1カ月間の平均読書冊数(ジャンル不明)は小学生7・9冊、中学生3・2冊、高校生1・4冊で、特別支援学校(小中高等部)は3・2冊だった。
 県教委生涯学習課は「不読率は高校生から一気に高くなる。部活や受験勉強などで忙しくなる上に、スマートフォンの使用に大きく時間が割かれているためではないか」と分析する。
 県教委は、県内の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果が6年連続で全国平均を下回っている状況などを踏まえ、子どもたちの「読み解く力」の向上を掲げ、読書をその基盤と位置づける。
 読書の習慣づけに向け、県立図書館(大津市)は4月、学校に出向いて児童、生徒が利用しやすい図書室づくりに取り組む支援員1人を配置。すでに小中計15校で蔵書の管理や配置、分類などの改善方法を助言した。また小学1~3年用と4~6年用、中高校向けにそれぞれ推薦する本を紹介したポスターも作成し、全校に配った。
 9月からは県教委が読書ボランティアらに依頼し、各地の商業施設や公共施設で幼児らに本を読み聞かせる活動も進めている。
 同課は「本を身近に感じ、周囲の人と交流しながら自発的に読書をするようになってもらいたい。読書を通じて語彙(ごい)や文章を理解する力も育んでほしい」としている。