滋賀県は、2018年度に県内の自治体や県子ども家庭相談センター(児童相談所)に寄せられた児童虐待の相談件数をまとめた。前年度比13・6%増の7263件で、過去最多を更新した。増加は11年連続。

 18年3月に東京都で船戸結愛(ゆあ)ちゃん=当時(5)=が虐待死した事件などで社会的関心が高まっていることが背景にあるとして、県は相談体制を強化するとしている。

 相談内容では、暴言を吐いたり、子どもの前で配偶者に暴力を振るったりする「心理的虐待」が2685件と最も多く、全体の37%を占めた。殴ったり蹴ったりする「身体的虐待」が2327件(32%)、育児放棄などの「ネグレクト」が2157件(29・7%)と続き、「性的虐待」も94件(1・3%)あった。いずれの虐待も増加した。

 子どもの年齢別では小学生以下が8割近くに達し、実母による虐待が6割超に上った。新規の相談は3割弱だった。

 また、親元での養育が難しい子どもを預かる里親らが加害者となった事例も4年ぶりに確認。小学生と中学生の男女2人が心理的、性的虐待をそれぞれ受けた。

 県は本年度、県内に3カ所ある子ども家庭相談センターで対応に当たる児童福祉司を増やしたほか、センター所長経験者を若手職員の育成担当として再任用した。同時に、虐待の恐れがある子どもを保護する一時保護所を、大津・高島子ども家庭相談センター(大津市)の近くに新設した。

 県子ども・青少年局は「質と量の両面できっちりと対応できる体制を整えるとともに、市町との連携を強化し、社会全体で子どもを守る機運を高めたい」としている。