訓練で重症者を治療するスタッフら(3日午後3時52分、京都市上京区・府立医科大付属病院)

訓練で重症者を治療するスタッフら(3日午後3時52分、京都市上京区・府立医科大付属病院)

 京都市伏見区の京都アニメーション(京アニ)第1スタジオの放火殺人事件を受け、京都府立医科大付属病院は3日、多くの負傷者が出る火災を想定した受け入れ訓練を上京区の同病院で行った。病院の医師や看護師ら約100人が参加し、治療の優先順位を決めるトリアージから治療を行うまで流れや、院内の指揮系統を確認した。

 計69人が死傷した京アニ事件では、多数の負傷者を病院が速やかに受け入れる態勢整備の重要性が浮き彫りになった。東京五輪・パラリンピックを来年に控えてテロ事件への備えも進めようと、初めて訓練を実施した。

 病院の近くでビル火災が起き50人程度の負傷者がいるとの想定で訓練を開始。負傷者役の教職員に医師がトリアージを行い、負傷程度別に設けた治療場所に振り分けた。重症者の治療場所では医師が電子カルテを基に救急救命処置を施し、すぐにストレッチャーで手術室や病室に運ぶなど、参加者は緊張感をもって訓練に取り組んだ。

 同病院救急医療部の山畑佳篤副部長は「緊急処置が要る人を短時間に受け入れる場合は、日常診療を止めなければならないケースが出てくる。こうした事態に対応できるシステムをつくる必要がある」と課題を指摘した。