しょんぼりとした様子で虚空を見つめるみわ(京都府福知山市猪崎・市動物園)

しょんぼりとした様子で虚空を見つめるみわ(京都府福知山市猪崎・市動物園)

 9日間にわたる大脱走劇を経て、あえなくご用となった福知山市動物園(京都府福知山市猪崎)のニホンザル・みわ。捕獲翌日に園を訪れると、心ここにあらずといった感じで、飼育小屋の片隅でうなだれていた。反省しているのか、脱走失敗を悔やんでいるのかは分からなかったが、取りあえず「お疲れさま」と声を掛けた。

 記者と、みわとの出会いは一年前。かつて世間を熱狂させた「みわちゃんとウリ坊」のその後に迫ろうと小屋を訪ねた。すると、怒りの形相で威嚇され、思わずたじろいでしまった。一方、夢中で餌を食べる様子やウリ坊とじゃれあう姿は、当時の面影を感じさせ、どこか憎めない存在だった。

 そんなみわが逃げ出したと聞いた時は、いろいろな意味で心配になった。厳しい野生で生きていけるのか、人に危害を加えたら…。1キロほどやせたそうだが、けがもなく無事に帰ってきてくれて本当によかった。

 今回の一件で改めて感じたのは、ブームから9年の時を経ても、みわという存在が人々の心に深く刻まれているということだ。新聞やテレビがこぞって報道し、脱走劇に日本中が関心を寄せた。まだまだみわの影響力は健在らしい。今度は「お騒がせ」ではないいいニュースで、再び福知山を湧かせてくれれば。