新任医師が赴任を辞退したことが分かった美山診療所(京都府南丹市美山町)

新任医師が赴任を辞退したことが分かった美山診療所(京都府南丹市美山町)

 京都府南丹市美山町の美山診療所に来年4月から赴任する予定だった新任医師について、西村良平市長は3日、辞退の申し出があったことを市議会一般質問で明らかにした。医師が勤務の負担の重さを不安視したことが主な理由といい、同診療所の後任医師探しは振り出しに戻る形となった。

 美山診療所は高齢になっている唯一の常勤医師の後継者探しが難航。市は直営方式での存続を決め、市医療対策審議会であり方を議論している。10月下旬の同審議会で市は40代の医師1人の赴任予定を報告。外来診療中心の国民健康保険直営診療所に位置づける一方、併設の介護老人保健施設の直営は困難との方針を示した。
 一般質問で西村市長は赴任予定だった医師について「残念ながら契約を取り消したいとの申し出が直近にあった」と答弁。「安定した外来を中心にした診療所づくりを進めようとしている。医師のキャリアアップのためにも京都中部総合医療センター(南丹市八木町)に籍を置きながら派遣するシステムづくりも模索してきた」と現状を説明した。
 一方で同診療所を運営している「美山健康会」などは、入院病床や老健施設、リハビリの現在の医療体制存続を求める声を上げていた。
 辞退の理由について西村市長は「医師は週5日は美山に泊まり込んで土日は休ませてほしいというのが希望だった。現在の診療所の機能を維持しながら働くのは難しい、というのが大きな動機になった」と説明した。
 答弁後の取材に西村市長は「医師の負担を軽減できる運営体制をつくり、引き続き粘り強く医師を探したい」と語った。