旧加悦鉄道加悦駅舎に設置するため、クレーンでつり上げられたC160蒸気機関車(京都府与謝野町加悦)

旧加悦鉄道加悦駅舎に設置するため、クレーンでつり上げられたC160蒸気機関車(京都府与謝野町加悦)

 加悦谷を走った旧加悦鉄道の蒸気機関車1両が4日、展示されていた京都市から50年ぶりに京都府与謝野町加悦の旧加悦駅舎(加悦鉄道資料館)に「帰郷」した。再塗装や欠損部品を復元した後、来年春の公開を目指す。

 帰郷したのは1942年製造のC160蒸気機関車。当時の大江山鉱山から旧岩滝町の精錬工場へニッケルを輸送した。戦後は貨物輸送を中心に、旅客を運ぶこともあった。

 66年の廃車後、69年に京都市に売却され、大宮交通公園(京都市北区)開園当初から展示された。公園は今年10月、再整備に伴い休園し、C160は加悦鐵道(てつどう)保存会へ譲渡される運びとなった。

 車両は3日、大型トレーラーで出発し、約4時間かけて到着した。

 この日、雨の中で設置作業が行われ、駅舎横で15・5トンの車両がクレーンでつり上げられると、見物人から「すごい」と声が上がった。車両は駅舎の上を通り、作業員の「ゆっくり」の声が響く中、展示用のレールに下ろされた。

 保存会の吉田博一理事長(58)は「車庫のあった旧加悦駅にC160を設置できてうれしい。町の人がお金を出してつくった鉄道を後世に伝えたい」と話した。