美山診療所を含めて美山町の医療体制について議論する医療対策審議会委員たち(南丹市園部町・市役所)

美山診療所を含めて美山町の医療体制について議論する医療対策審議会委員たち(南丹市園部町・市役所)

 医師の後継者不足で存続が危ぶまれている美山診療所(京都府南丹市美山町)のあり方を考える市医療対策審議会の初会合が17日、市役所で開かれた。高齢化が進む美山町の医療体制をめぐる議論がスタートし、委員からは市による直営化を求める声が上がった。

 公設民営の美山診療所は唯一の常勤医の後継者探しが難航。西村良平市長は医師の負担軽減のために運営の直営化を検討する方針を示しており、美山町全体の医療体制について同審議会に諮問した。

 審議会は京都中部総合医療センター、府南丹保健所、美山町の住民団体などの12人でつくり、船井医師会の高屋和志会長が審議会会長に就任した。

 審議会で西村市長は美山診療所に対して3人の医師の勤務希望があることに触れて「それぞれ働き方の希望や思いに違いがある。できるだけ早い時期に直営化を視野に、新しい体制に移行したい」とあいさつした。

 市からは、美山町では民間診療所の閉鎖が続き、歯科を除く医療施設は、美山診療所と直営の市美山林健センター診療所の2カ所のみと報告。同町は南丹市の面積の55%を占め、高齢化率は46%に達している、とした。

 一方で美山診療所の経営は厳しく、昨年度は4500万円の赤字が出て市の補助金などで穴埋めしている。

 委員からは「高齢者が車を運転して町外の病院に行くのは大変」「今後、在宅医療やみとりで、美山の医療の必要性はさらに高まっていく。直営化してこそ継続的な運営が成り立つ」などの意見が出ていた。

 審議会は2回目を今秋に開催し、本年度中の答申を目指す。