祇園祭の後祭(あとまつり)巡行(24日)を前に京都市内で18日、山鉾建てが始まった。下京区新町通四条下ルの四条町大船鉾会所近くでは梅雨空の下、「手伝(てった)い方」と呼ばれる男性たちが鉾の骨組みを組み立てるつち音が響いた。
午前7時ごろから準備を開始。収蔵庫から出して道路に置いた部材を順に取ってくいで留めた後、縄だけで固定する「縄がらみ」の手法で手際よく組み立てていった。全長約17メートルの鉾を組み立てるには20日午前までかかり、同日午後3時に曳初(ひきぞ)めをする。
手伝い方棟梁(とうりょう)の辻勇治さん(50)は「今年は高欄の朱塗りが完成するなど毎年少しずつ成長しているのが組み立てる側の楽しみ。細部にこだわって美しさを求めたい」と話した。
この日は南観音山でも山建てが始まり、前祭(さきまつり)を終えたばかりの山鉾町は新たな熱気に包まれた。