送検される母親(18日午前10時47分、京都市上京区・府警本部)

送検される母親(18日午前10時47分、京都市上京区・府警本部)

 京都市右京区花園扇野町の集合住宅で昨年12月、両親が長男に暴力を振るって死なせたとされる事件で、死亡した長男=当時(3)=は救急搬送時、左顔面から額にかけて打撲痕や皮下出血があり、体はけいれんして意識もうろう状態だったことが18日、京都府警や市消防局などへの取材で分かった。

 府警や市消防局などによると、傷害致死容疑で逮捕された母親(21)は当時、救急隊員に「テーブルで打ったと思った」などと説明していた。しかし、隊員は長男の症状や傷痕が母親の説明通りでは生じないほど重篤なものと判断。救急搬送後に上司に報告し、市児童相談所への通告につながったという。

 府警は17日午前、傷害致死容疑で母親を送検した。一方、同容疑で逮捕した父親(22)は同日午後に釈放した。父親は事件当時、仕事で外出していたといい、事件への関与について任意で捜査を続ける。

 事件を巡っては、昨年12月5日午後3時すぎ、母親から連絡を受けた親族が「子どもが自宅で転倒して意識がない」と119番して発覚。長男は頭部などを負傷しており、病院に搬送されたが同19日に死亡した。

 府警などによると、一家は夫婦と長男、次男(2)、長女(1)の5人暮らしで、17年4月に愛知県内の自治体から右京区に転居してきた。これまでに近所などから虐待を疑う通報は寄せられておらず、18年10月の3歳児健診でも長男にけがなどの不審点はなかった。前居住地でも虐待は確認されていないという。