青葉容疑者に似た男が寝そべっていた公園のベンチ(京都市伏見区桃山町)

青葉容疑者に似た男が寝そべっていた公園のベンチ(京都市伏見区桃山町)

 京都市伏見区桃山町因幡のアニメ製作会社「京都アニメーション」の第1スタジオが放火され、従業員の男女34人が死亡、34人が重軽傷を負った事件で、京都府警捜査本部(府警察学校)は20日、京都市内の病院に入院し、重篤な状態が続いている青葉真司容疑者(41)を同日午前、ヘリコプターで大阪府内の病院に転院させたことを明かした。府警は「容体が重く、より高度な治療を受けさせる必要があると判断した」としている。また死者のうち5人を司法解剖した結果、死因はいずれも焼死だったと発表した。

 府警によると、司法解剖した5人の内訳は20~30代の男女各1人、20~40代の女性と性別不明者各1人、30代~50代の女性1人。発見場所は2階フロアが3人、3階フロアの階段付近が1人だった。残る1人は建物外の路上で発見されており、出火後、屋外に逃げてきたとみられる。府警は、他の死者29人についても司法解剖し、死因を究明する方針。

 一方、青葉容疑者とみられる男が、事件の数日前から、現場周辺で住民に相次いで目撃されていたことが、府警などへの取材で分かった。府警は、青葉容疑者が第1スタジオ近くの公園などで寝泊まりを繰り返し、現場の下見をした上、襲撃のタイミングをうかがっていた可能性もあるとみて捜査している。

 捜査関係者によると、青葉容疑者は事件直後に身柄を確保された際、赤い半袖シャツを着用していた。容疑者に似た赤い半袖シャツの男は、事件数日前に第1スタジオ周辺にいるところを近隣住民に目撃されていた。また事件前日の17日昼過ぎに2回、夜に1回、現場の約500メートル南西にある桃山舟泊公園で、赤色のシャツを着てベンチに寝そべる男が別の住民2人に見られていた。夜の目撃時には、ベンチ脇に台車のような物が置かれていたという。

 この男は事件当日の18日午前8時にも同じベンチで寝転がり、同10時ごろには付近の店舗従業員が、台車に携行缶を載せて歩く姿を目撃していた。青葉容疑者は同時刻ごろ、第1スタジオの西約500メートルにあるガソリンスタンドで携行缶二つにガソリン40リットルを入れ、購入していたとされる。事件後の19日には桃山舟泊公園で携行缶の空き箱が見つかっており、府警は青葉容疑者が公園を拠点にし、犯行準備をしていた可能性があるとみている。