誰の意向でどんな人物が招待されたのか、会を「私物化」していたのではないか…。安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡る疑問は、臨時国会が最終盤になっても、解消されないままである▼会の招待者名簿についても、内閣府が廃棄したとする日が野党議員の資料要求日と同じで「証拠隠滅だ」との疑惑は拭えていない▼首相としては廃棄と資料要求は無関係、と強調したかったのだろうが、先日の参院本会議での答弁が「最悪の言い訳だ」と非難を浴びている。廃棄を担当したのが障害者雇用の短時間勤務職員だったと述べたことが、弱い立場の職員を責任回避に利用していると批判された▼障害者が働きやすい職場とする上で、合理的な配慮は重要だ。首相が言うように、担当者の勤務時間を調整した結果、廃棄と要求日が重なったのかもしれない▼だが、明らかにされるべきは、事後検証に不可欠な名簿がなぜ早々に廃棄されたかだ。疑問や疑惑に正面から答えず、わざわざ障害者であることを持ち出し追及をかわす首相の姿勢には違和感が残る。問題の本質をぼかす狙いがあったと受け止められても仕方あるまい▼国会は週明けの9日に会期末を迎える。このまま会期終了を理由に幕引きとすれば、それこそ政権の「最悪の言い訳」になりはしないか。