長男を亡くした事故について語る中本さん(精華町役場交流ホール)

長男を亡くした事故について語る中本さん(精華町役場交流ホール)

 「交通事件を考える集い」と題し、犯罪被害者支援を学ぶ集会が7日、京都府精華町役場交流ホールであった。運転手の危険な運転による事故で、長男を亡くした中本佐智さん(52)=京都市山科区=が講演。「もう長男はいないと頭では分かっているが、心が追いつかない。心の傷がどこにあり、広がるのか、治るのかも分からない」と涙ながらに語った。
 大学生だった長男の大貴(ひろき)さん=当時(22)=は2014年、サッカーJ2京都サンガFCの試合観戦のため、鳥取市の会場に向かう途中で命を落とした。運転手は危険運転致死傷罪で、懲役3年6月の実刑判決を受けた。
 中本さんは母子家庭で、大貴さんとその弟の3人暮らしだった。個人的な思いと断った上で、大貴さんとの思い出や事故当日の状況を語り、「運転手への憎しみは消えない。幸せになってほしくないと思う」と吐露した。
 思いがけない悪い出来事との意味がある「事故」という言葉が嫌いだとし、「速度を超過すれば人を死なせるかもしれないと知っていて、スピードを出すのは故意の殺人だ」と強調した。
 京都犯罪被害者支援センター(上京区)が犯罪被害者週間(11月25日~12月1日)に合わせて開き、約30人が聞いた。