ノーベル化学賞を受賞した吉野さんが関わった樫原廃寺の発掘調査を紹介している企画展(京都市上京区・市考古資料館)

ノーベル化学賞を受賞した吉野さんが関わった樫原廃寺の発掘調査を紹介している企画展(京都市上京区・市考古資料館)

京都大考古学研究会時代の吉野さん(前列左から3人目)らが参加した発掘現場の写真パネル

京都大考古学研究会時代の吉野さん(前列左から3人目)らが参加した発掘現場の写真パネル

 ノーベル化学賞を受賞した旭化成名誉フェローの吉野彰さんが、学生時代に関わった発掘成果を紹介する企画展「樫原廃寺(かたぎはらはいじ)跡の調査」が、京都市上京区の市考古資料館で開かれている。


 樫原廃寺(西京区)は秦氏によって白鳳時代に創建され、平安時代中期に廃絶したとみられる。奈良文化財研究所が1967年に住宅開発に伴う調査で遺構や遺物を確認。吉野さんは京都大のサークル「考古学研究会」に所属し、一連の発掘に関わっていた。
 展示では、出土した瓦や再現イラストなど約20点を並べ、国内では例の少ない八角形の塔の基壇のほか、中門、金堂、回廊といった遺構が見つかっている点を紹介。吉野さんのサークル時代の写真パネルもある。
 吉野さんは受賞が決まる前、考古調査について「宝探しみたいな感覚は、化学の研究とも通じるかもしれません」などと取材で語っている。学生時代の保存要望の署名活動が実り、同廃寺跡が71年に国史跡となり、史跡公園となった経緯も分かる。
 27日まで。月曜休館。入場無料。