昼前、弁当作りに忙しい吉原さん(南丹市美山町中の自宅)

昼前、弁当作りに忙しい吉原さん(南丹市美山町中の自宅)

 京都府南丹市美山町安掛の道の駅・美山ふれあい広場内にある「ふらっと美山」で販売されている550円のメッセージ付き日替わり弁当が人気だ。ボリューム満点でおいしいと評判で、数が少ないこともあり、すぐに完売してしまう。作るのは地元の女性で、母から受け継いだ食に向き合う思いを込めている。

 弁当は同町中の食品加工業「縁屋」の吉原珠江さん(55)がほぼ毎日、昼前に手作りして、ふらっと美山に持ち込む。4年前に体調を崩した母の新井京子さん(77)から引き継いで、一人で弁当作りを続けている。
 調理は素人だったが、母の作り方を見よう見まねで学び、自分なりに研究を重ねてメニューや味付けを工夫。得意の大きなだし巻きは必ず付けて、鶏の唐揚げ、春巻き、ポテトサラダ、ズイキのみそ炊き、ハヤトウリの甘酢漬けといった具合で品数も量も多い。材料は美山産にこだわり、弁当の帯には季節の便りや自身の体験を日記風に一筆つづる。
 今では、できたてを狙って買いに来る常連もいる。一筆に目を通しほほ笑む人も。吉原さんは「食べる人の顔を思い浮かべながら作っている。喜んでもらえる弁当を作り続けたい」と手応えを感じている。