伏見稲荷大社を訪れた中村獅童さんらと初音ミクの看板(京都市伏見区)

伏見稲荷大社を訪れた中村獅童さんらと初音ミクの看板(京都市伏見区)

 南座(京都市東山区)で8月2日に開幕する「超歌舞伎」公演を前に、共演する歌舞伎俳優の中村獅童さん(46)とバーチャルアイドルの初音ミクが30日、伏見稲荷大社(伏見区)の参道を練り歩く「お練り」を行った。演目のひとつ「今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)」で狐(きつね)が転生した主人公・忠信(ただのぶ)を獅童さんが演じるのにちなんで、狐ゆかりのお稲荷さんで公演の成功を祈願した。

 超歌舞伎は、歌舞伎と先端技術の融合を掲げ、生身の獅童さんと、CGで舞台上に浮かび上がる初音ミクが動きやせりふで掛け合いをみせる。2016年から千葉・幕張メッセで毎年上演されており、劇場での上演は南座が史上初となる。

 お練りはJR稲荷駅前の一の鳥居前で、獅童さんが「デジタルと歌舞伎の融合。ぜひ劇場にお越しください」とあいさつし、出発。初音ミクのヒット曲「千本桜」が流れる中、ミクは、後ろの山車の中に映像を投影される形で参加した。沿道からは獅童さんの屋号「萬屋(よろずや)!」をはじめ、ミクには「初音屋!」の屋号がファンから盛んに掛かり、外国人観光客も物珍しそうに手を振っていた。

 獅童さんは「亡くなった母親が京都の伏見出身だったこともあり、伏見稲荷には幼い頃から度々来ていた。成功祈願に来られてうれしい」と喜びを語り、「南座ならではの演出も交え、見たことのない風景をお客さんと一緒に作りたい」と訴えた。

 公演は8月26日まで。忠信と美玖(みく)姫(ミク)が邪悪に立ち向かう約1時間の「今昔饗宴千本桜」のほか、2人による新作舞踊も披露する。