記者会見する原告の女性(右)と田中弁護団長=京都市中京区

記者会見する原告の女性(右)と田中弁護団長=京都市中京区

 障害基礎年金を受給するひとり親が児童扶養手当を申請すると、配偶者がいる場合と違って受け取れない規定は法の下の平等や生存権をうたう憲法に違反するとして、京都府内の女性が31日、手当の不支給処分を決定した府に対して、処分を取り消すよう求める訴えを京都地裁に起こした。女性は「ひとり親と両親がいる家庭との違いで、手当の支給要件が異なることの是非を問いたい」と訴えている。

 訴状によると、原告の女性(34)は4人の子どもを育てている。児童扶養手当の支給を受けていたが、全身の痛みを伴う「線維筋痛症」を発症していたため、2017年4月に障害基礎年金の受給も始めた。しかし、18年1月に年金の受給を理由として府から手当の支給を停止された。取り消しを求めて審査請求したが、今年2月に棄却されたとしている。

 児童扶養手当法施行令では、ひとり親の場合は、障害基礎年金に、同年金が定める子どもへの加算分を足した総額と、児童扶養手当の額を比較して高い方が支給される。弁護団の説明では、年金の方が高くなり、事実上は手当を受け取れない現状があるという。一方、配偶者がいる場合は、子どもへの加算分のみと児童扶養手当との比較になり、手当が加算部分を超えると、一部が手当として受け取れる。

 弁護団は、女性のケースで仮に手当が支給されると、月額約5万円に上ると試算している。

 京都市中京区で会見した弁護団長の田中俊弁護士は「なぜ配偶者の有無で差があるのか分からない。訴訟の中で明らかにさせたい」としている。

 女性は「この声が迷惑だからと排除されないことを信じています」と話した。

 府家庭支援課は「訴状を見ていないので、コメントできない」としている。