村田製作所が31日発表した2019年4~6月期連結決算(米国会計基準)は、純利益が前年同期比20・1%増の468億円だった。米中貿易摩擦による市況悪化を見込んでいたが、自動車向け部品などが好調で、収益が想定より上ぶれした。

 売上高は3・5%増の3575億円。主力のコンデンサーはスマートフォンの在庫調整で受注が失速したが、電装化が進む自動車向けが拡大。戦略製品の樹脂多層基板も高機能スマホ向けで需要が伸び、表面波フィルターなど圧電製品の落ち込みを補った。

 製品価格の値上げや生産コストの低減も奏功したほか、対米ドルでの円安が進んだため利益が押し上げられ、税引前利益は26・6%増の632億円となった。

 ただ、幅広い製品が対象となる米国の対中制裁関税「第4弾」の発動など貿易摩擦の行方が不透明として、上半期と20年3月期の業績予想は4月に発表した減収減益の見通しを据え置いた。

 大阪市内で記者会見した竹村善人常務は「制裁関税の行方や世界的な自動車販売の落ち込みなどを考えると、慎重な業績予想が必要だ。中国市場については短期的には米国との貿易摩擦の影響が出るだろう」と述べた。