応募作品は、紅葉の写真が大半を占めました。そのなかでも今回入選した写真は、どれも撮影者の狙いが分かるものばかりです。きれいな被写体にただカメラを向けただけではなく、この場所の紅葉をこう撮りたいという気持ちが伝わってくる写真です。

 最優秀賞は、上田さんの「いただきまーす」を選びました。クローズアップした鳥の表情がとても印象深い一枚。優秀賞の「万華鏡」は、西さんの工夫が光ります。レンズの特性を生かし、計算された構図でクオリティーを高めています。珍しい気象現象を捉えた「幻日」は小和泉さんの労作。いつ消えて無くなるかもしれない気象現象の撮影は、時間との勝負。太陽の両側に現れた虹のような光もくっきりと写りました。

 佳作では、決定的な瞬間を捉えた吉田さんの「逃げる」が目を引きました。ストロボを使ったスローシンクロで動感を表現した「神楽松明奉納」は松林さんの力作です。露出とシャッタースピードが難しい撮影を成功させています。

 肌を刺すような北風が吹き始めました。次回の審査では、冬の寒さを吹き飛ばすような、作者の熱い思いが詰まった作品を心待ちにしています。
 (写真部長 奥村清人)

最優秀賞 「いただきまーす」(滋賀県竜王町) 上田 喜好

デジカメ、300ミリ、F6.3、1000分の1秒、ISO400

【評】鳥の表情が大迫力で迫ってきます。獲物を捕らえた瞬間も見事。なんといっても大胆な構図が効いています。

優秀賞 「万華鏡」(京都市左京区・真如堂) 西 正幸

デジカメ、15ミリ魚眼レンズ、F11、50分の1秒、ISO250

【評】魚眼レンズを使って画面いっぱいに紅葉を配置し、その隙間から三重塔を見せる。作者の心憎い演出が光ります。さらりと参拝客を写し込んだところも見逃せません。

優秀賞 「幻日」(京都市西京区) 小和泉 春男

デジカメ、24~85ミリ、F18、1600分の1秒、ISO800

【評】太陽の両側に白い光が見える「幻日」の現象をドラマチックに表現しました。中央の木を利用して太陽の逆光を弱めつつ、そのシルエットを写真のポイントとしてうまく利用しています。

以下佳作

「秋に染まる渓流」(左京区久多) 田中 はるお

 

「秋彩渓谷」(右京区の嵐山ー高尾パークウエイ) 松好 良和

 

「逃げる」(左京区・高野川) 吉田 千賀子

 

「大きいな~」(下京区・京都水族館) 川口 重一

 

「神楽松明奉納」(左京区) 松林 宏

 

「ラストスパート」(京都府精華町) 上川 清朗

 

「東寺の上空、龍が住む」(南区・東寺) 内田 晴己

 

「秋高し」(亀岡市・神蔵寺) 表 弘明

 

「朝日に照らされる雲海」(福知山市・大江山鬼嶽稲荷神社) 中川 直久

 

「タックル」(左京区・京都府立植物園) 椎野 邦明