古殿遺跡で出土した「案」(京都府埋蔵文化財調査研究センター提供)

古殿遺跡で出土した「案」(京都府埋蔵文化財調査研究センター提供)

 案は1982年に京都府京丹後市の古殿遺跡で天板と3本の脚が見つかった木製の机。古墳期前期の木製品とみられ、祭祀(さいし)の時に食べ物などを乗せて使用したとされる。京都府暫定登録文化財の第1回登録リストに入った。

 「古殿遺跡」は弥生時代後期から古墳時代前期の集落で、出土した木製品は1300点を越える。柱、板などの土木建築材、杓(しゃく)子などの食事具、祭祀(さいし)の時に食べ物などを乗せて使用したとされる案、盤や槽、箱などの容器、糸車などの紡織具、鍬(くわ)、鋤(すき)の柄などの農具、木の釘などの工具などだ。案は膳、卓、テーブルのことで、盤は供膳に使った盆のこと。槽は水、その他の物を入れるために使われた。
 案は静岡県、奈良市、滋賀県湖西地方の遺跡でも出土しているが、古殿遺跡の案は台の縁の側面を反らせ、脚の中央を細くし、全体を曲線にしてあるなど、他の遺跡と異なっていた。