色鮮やかな「かたクッキー」。左は「玄米ぽんせんべい」

色鮮やかな「かたクッキー」。左は「玄米ぽんせんべい」

米粉が持つ可能性について話す宮園さん。後ろの社屋兼アンテナショップの裏にある水田は、自ら田植えした(綾部市八津合町)

米粉が持つ可能性について話す宮園さん。後ろの社屋兼アンテナショップの裏にある水田は、自ら田植えした(綾部市八津合町)

 上林の水田を守りたい-。そんな思いで米粉専門の会社を起業した女性が京都府綾部市上林地区にいる。創業から10月で1年、地元産の米粉を使ったデザイン性の高い菓子は「かわいい」と評判を呼び、グルテンフリー麺の販売も始めた。

 宮園ナオミさん(41)。合同会社「iicome(イイカム)」を昨年10月18日、上林地区内の八津合町に起業した。「匊(こく) KOKU」のブランド名で地元産米を米粉にし、菓子や製菓用米粉として販売している。
 看板商品は「かたクッキー」。米粉を型に詰めて焼く独自製法で吉野本葛、和三盆糖も使い、贈り物やパーティーで喜ばれる菓子に仕上げた。ほうじ茶味は千鳥形など6種の味ごとに色形が違い、「おしゃれ」と好評だ。
 宮園さんは11年前、大阪府内から上林地区に移住。米農家の経営の厳しさ、耕作放棄地の増加、人口減少といった山間地の問題を目の当たりにした。「米農家の力になりたい」とiicomeを立ち上げた。
 従来の米粉はでんぷんの損傷が激しく、製パン、製菓に不向きなものも多かった。iicomeは、進化した製粉技術を用いたほか、製菓に向いた米の品種を独自に厳選し、風味、食感を大幅に向上させた。
 古民家を改装した社屋にはアンテナショップも開業。菓子「玄米ぽんせんべい」や米粉を使ったマフィンなども販売している。小麦アレルギーの人でも食べられるグルテンフリーの玄米麺と白米麺も開発し、店頭販売を始めた。
 宮園さんは「米の需要を増やすことで、地域の農家が安心して稲作ができ、移住者が増え、児童数が減っている地元の小学校に子どもたちが増える好循環を生み出したい」と言葉に力を込める。
 iicomeの社屋兼アンテナショップは八津合町西屋にあり、ショップは火~土曜の午前10時~午後4時営業、0773(21)8174。「かたクッキー」や米粉は「あやべ特産館」(綾部市青野町)などでも販売している。オンラインショップはhttps://koku-kyoto.com/