特殊詐欺の犯人グループが偽造して使ったという警視庁職員証。「巡査」「警部補」と階級が併記されている(大津署提供)

特殊詐欺の犯人グループが偽造して使ったという警視庁職員証。「巡査」「警部補」と階級が併記されている(大津署提供)

 偽造した警察官の身分証が特殊詐欺の犯人グループに使われるケースが県内で相次いでいる。11月には偽の警視庁職員証を作ったとして、無印公文書偽造容疑で、「受け子」の少年=当時(19)=が逮捕された。滋賀県警は「身分証があっても、警察官がキャッシュカードや現金を取りに行くのは全て詐欺」と注意を呼び掛けている。

 11月26日に逮捕された少年が作った身分証「警視庁職員証」には、階級を表す「巡査」「警部補」が併記されていた。同庁の略表記は違っていたが、部署名の「生活安全総務課」は実在する。県警は「本物の職員証と書式や内容は異なるが、一般の人は偽物と見抜けないかもしれない」とする。
 少年は12月10日、キャッシュカードをだまし取ったとして窃盗の容疑で再逮捕された。11月25日に、警視庁の職員をかたって栃木県内の高齢女性宅を訪れ、カード4枚をだまし取った疑いがある。事前に共謀する仲間が女性宅に「カードが偽造されている。警視庁の警察官を向かわせる」などと電話しており、訪問時に偽造身分証を使ったという。
 県警によると、今年は11月15日までに警察官をかたる特殊詐欺被害が17件あり、少なくとも6件で偽の身分証が使われている。県警は、受け子がカードをだまし取りに来る前には不審な電話があるとして、電話の留守番設定や、県警への相談をホームページなどで呼び掛けている。