歩道から生えているように見えるタケノコ(京都市東山区)

歩道から生えているように見えるタケノコ(京都市東山区)

バーがかけられているタケノコ(京都市東山区)

バーがかけられているタケノコ(京都市東山区)

タケノコは赤コーンとバーと一緒に使われ、進入禁止の役割を果たしていた(京都市東山区)

タケノコは赤コーンとバーと一緒に使われ、進入禁止の役割を果たしていた(京都市東山区)

 京都市東山区の祇園のある場所が「歩道にタケノコが生えている」とSNSや通行人の間で話題になっている。その場所は舗装されていて、タケノコが自然に生えてくるとはとても思えない。なんでそんなところに? 実際に現場を訪ねた。

 タケノコが「発生」したのは、祇園祭で知られる八坂神社前の交差点北西側の歩道。工事のため一時的に柵が外され、代わりに三角コーンが並んでバーで仕切られている。記者は3日午前11時ごろに現場を訪れた。

 SNSで話題になっていると友人から教えてもらったものの、写真を見た当初は「作り物では」と半信半疑だった。ところが、である。コーンに混ざってあるではないか。本物のタケノコが。高さ80センチの重厚感あふれる立ち姿。風が吹いてもびくともせず、立派にコーンの役目を果たしていた。

 京都屈指の観光地であることに加え、ゴールデンウイークまっただ中で人通りは多かったものの、古都の街並みに溶け込んでいるためか、タケノコに気付く人は少ない。時折、若者らが「何これ」と珍しそうに写真を撮っていた。それを見ている警備員のおじさんも「おもろいやろ」とうれしそうだ。

 ところで、なぜこんなところにタケノコが現れたのか?

 近辺を取材すると、所有者が分かった。歩道に面して営業する老舗寿司店「いづ重」店主の北村典生さん(53)だ。

 毎年春に知人からタケノコをもらっているという北村さんだが、「今年はひときわ大きくて鍋にも入らなかった。どうしようかと使い道に困っていた」。

 そこで目にとまったのが、店舗の工事に伴い置いてあるコーンだった。歩行者の誘導で配置している警備員が楽しんでくれるかもしれないと思い、代わりに置いてみると「サイズもぴったりだった」。

 4月28日ごろにタケノコを置いて以降、その画像がSNSに投稿されると、一気に話題沸騰。ツイッターではリツイート数が5万件を超え、リプライ欄には「タケノコの新しい使い道」「タケノコーン」「SDGs」などと楽しむ声が寄せられている。

 「こんなに話題になるとは思っていなかった」。ほんのおちゃめな思いつきで始めたことが大きな反響を呼び、北村さんも驚いている。

 ところで、タケノコはいつまで置く予定なのか。北村さんは「枯れたら片付けようかなと思ってる。そろそろかな」。ひと目見たい人は連休中に訪れた方が良さそうだ。