八清

八清

 京町家の再生販売で知られる。もともとは繊維製品卸として1956年に上京区で創業した。ユニークな社名は、西村孝平社長の曽祖父、清吉氏に由来する。

 何事にも活発で積極的な清吉氏には多くの友人がおり、特に仲の良い8人でそれぞれ名前に「八」を冠して呼び合っていた。清吉氏は「八清」と名乗り、孫の由蔵氏が創業した際にこの名前を選んだという。

 62年に建売住宅の販売を開始し、不動産事業に乗り出す。ロゴは69年ごろに公募し、「八」の字と家の形をイメージした高校生の案を採用した。最近、その高校生が福岡を拠点に活動するデザイナーの平松暁さんと分かったという。

 1990年代後半からは中古住宅の再生事業を始めた。当時、築30年以上の物件は資産価値がないとみなされていたが、再生物件は次々と売れた。町家は中古の建具を使い、土壁にするなど雰囲気を損なわないように工夫。引き合いが徐々に増え、今では扱う物件の大半を占めている。

 町家を宿泊施設やシェアハウスに改修し販売する事業も手掛けている。西村社長は「毎年900~千軒が消滅しているといわれる町家を残すために、いろいろなニーズを取り込みたい」と話した。

(2014年12月7日朝刊掲載)