21 January 2022

Percolate
時を食し伝え残す

 御食国若狭と京を結ぶ鯖街道。じっくりと育まれたその風土を感じ、1000年先を想い料理する。
Photo by 八木夕菜Text by 中東篤志
 

Chapter.3 金時人参

b.力強さ実感する“丸揚げ”
 

 毛根がしっかり付き、太く育った金時人参の力強さを感じ、そのまま揚げてみたくなりました。金時人参はキメが細かく、火の通りが早いので、サッと炊いても美味しく食べていただけますが、油との相性も良いので、揚げ物にもむいているのではないかと思います。

 人参の皮は薄いので剝かないのが中東家の掟です。

 薄い皮のすぐ下が一番美味しい部分なので、そこをどう生かしながら料理するか、一物全体でいただくにはどうしたら良いかといつも考えます。

 今回は太さをいかして、衣を付けて丸揚げにしました。

 衣に包まれ、中は蒸し焼き状態のほくほくした食感になります。

 京都ではお雑煮に欠かせない食材の一つですが、普段から使うと金時人参の甘味と力強さを実感できるかと思います。「そ/s/KAWAHIGASHI」でもさまざまな使い方をしています。

Text by 中東篤志

   ×  ×  ×
 御食国(みけつくに)-。古来、天皇が食される海産物などの食物を納めた国を示し、万葉集には、伊勢・志摩・淡路などが御食国として詠われ、奈良時代の木簡や平安時代の「延喜式」からは、若狭が「御贄(みにえ)」を納める国であったことがうかがえる。

中東篤志(なかひがし・あつし) 京都市出身。料理人一家に生まれ、12歳から父のもとで料理を学び始める。高校卒業後、バス・フィッシングのプロを目指して渡米。23歳から料理の道に戻り、ニューヨークの精進料理店で副料理長兼GMを務めた。日本で育まれる飲食文化の海外発信のため、カリナリーディレクターとしてOne Rice One Soup Inc.を設立。ニューヨークと京都を拠点に日本食のイベント企画や飲食店のプロデュース、運営、食からの地域創生事業などを手がけている

そ/s/kawahigashi 

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