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京都のホテル、客室多過ぎ? 5年で4割増、不足解消試算上回る

京都市内の客室数の推移
京都市内の客室数の推移

 京都市内の宿泊施設の客室数が、2015年度末からの5年間で少なくとも4割増の約1万2千室増える見込みであることが4日、京都新聞社の調査で分かった。訪日外国人の増加を背景にホテルや簡易宿所の開業が相次いでおり、市が宿泊施設不足の解消に必要と試算した1万室を大きく上回る。一方、短期間での大量供給は、施設の稼働率や客室単価の低下を招く懸念もある。

 16年度に市が旅館業法に基づき許可した施設の客室数と、今年4月以降に営業を始めたか、開業計画が公表された主なホテルの客室数を集計した。

 市によると、16年度末の市内の総客室数は3万3887室で、15年度末からの1年間で一気に約4千室増えた。17年度以降もホテルだけで約8千室増え、20年度には総客室数が約4万2千室となる見通し。ゲストハウスなど小規模施設の17年度以降の客室数は市が未集計のため、実際の客室数はさらに上ぶれすると見られる。

 市は外国人宿泊客の増加で東京五輪が開かれる20年までの5年間に新たに1万室が必要とし、宿泊施設の積極誘致に乗り出した。目標達成はほぼ確実だが、来年6月の民泊新法(住宅宿泊事業法)施行で市内に少なくとも5500軒以上ある民泊施設の大半が違法となり、営業できなくなると見て「あふれる宿泊需要をどこかで吸収しなければならず、ホテルが充足するとは言い切れない」(観光MICE推進室)とする。

 一方、全国の客室数と今後の宿泊需要を調査したみずほ総合研究所(東京都)は、ホテルや民泊が増加し、20年に客室が不足する懸念は京都府を含む全国で後退したと分析する。宮嶋貴之主任エコノミストは「地域内での競合を避けるために、施設やサービスで差異化を図るのが望ましい」と指摘している。

【 2017年12月05日 08時22分 】

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