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「日銀緩和見直しを」6割 京都・滋賀の主要企業アンケート

アンケート結果
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 今年4月で5年を迎える日銀の大規模な金融緩和策について、京都、滋賀に本社を置く主要企業の6割が見直すべきと考えていることが、京都新聞社の実施したアンケートで分かった。日銀が目標達成時期を6回にわたり先送りした物価上昇率2%の実現についても「難しい」が過半数を占め、現在の金融政策に厳しい見方が広がっていることが浮き彫りになった。

 マイナス金利や長期金利の操作を中心とした日銀の金融政策に対し、今後の在り方を問うた。回答で最も多かったのは「緩和は必要だが、手法見直しを」で34・5%。続いて「マイナス金利の見直しなど緩和縮小を考えるべき」も27・6%に上り、何らかの政策変更が必要とする回答が合わせて62・1%に達した。

 「現政策を継続」は16・1%にとどまり、「さらに強力な緩和政策が必要」はゼロだった。「わからない」は21・8%だった。

 2019年度ごろの実現を目指す2%の物価上昇率が現行の政策で達成できるかどうか尋ねた設問でも、「十分に可能」は2・2%にとどまり、「難しい」が55・1%で最多を占めた。「目標自体が適切でない」は6・7%。「わからない」は36・0%だった。

 今年の景気見通しについては、回答企業の8割が戦後2番目の景気拡大を記録した昨年のペースで持続すると予想。理由(複数回答)は「世界経済の好調」が一番多く、「雇用の安定や賃金上昇」、「株価の上昇」と続いた。

 一方で、自社業況における景気拡大の実感については「実感していない」が36・3%で、「している」の34・1%をわずかに上回った。「どちらでもない」も29・7%に上るなど、業種や規模によって回答にばらつきが見られた。

 アンケートは昨年12月、京滋の上場・中堅企業116社に対して行い、91社から回答を得た。

■服部茂幸・同志社大教授(経済政策学)の話

 物価上昇率2%の達成を「難しい」とする回答が過半数となったのは妥当な結果。日銀による目標達成時期の度重なる先送りを見て、達成は無理という風潮が企業にも漂っている。手法の見直しや緩和縮小を求める声が多いのは、政策へのある種の「諦め」として現れているのではないか。金融緩和をすれば物価が上がるという考え方が間違いであり、物価を決める中心は賃金コストにある。デフレ脱却のためには、労働生産性の上昇以上の賃上げが必要だ。

【 2018年01月04日 06時00分 】

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